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ヴェオリア・エンバイロメントCEOインタビュー


本インタビューは2010年度年次報告書/持続可能性報告書から一部抜粋したものです。

Q: 2010年12月12日付けでヴェオリア・エンバイロメントの取締役会長に就任された感想をお聞かせください。

フランス最大規模の企業を率いることを非常に光栄に思います。当社の事業、技術面での成功と従業員の努力によって築かれた偉大な伝統を守り、一層発展させることを任され、大きな責任を感じています。ヴェオリア・エンバイロメントには、従業員の努力に加え、多様なスキルと経験がありますから、それらを組み合わせることで、今後さまざまな環境課題に立ち向かえると確信しています。

日々の業務の中で周囲を観察していると、経験を通じてはぐくまれるさまざまな資質こそ、最も複雑な課題に対処するために不可欠であると気付きました。一つ目の資質は、大胆さです。当社のエンジニアや技術エキスパートは、創造力を駆使しながらあらゆる課題に積極的に取り組むことで、水質管理、持続可能な交通の実現、エネルギーの自給、廃棄物の最小化など、あらゆる分野のお客様が常に先手を打って目的を達成することを支援しています。二つ目は、タイミングを読む鋭い感覚です。当社が進めているプロジェクトの中には、30年から50年という長期間続くものもあります。上海の浦東のプロジェクトがそのよい例です。また革新的なブレイクスルーを達成するためにはすばやさが求められます。革新は、ニーズが存在する前にニーズに対応することであり、ときには賭けを意味することもあります。一方で、あまりにも長い間未解決のままにすると、環境にダメージを与える結果になりかねません。最適な瞬間に行われなければ、革新とは呼べないのです。三つ目の重要な資質は、従業員の的確な判断力です。大手企業は、日々下す決断の結果として、現在存在しています。ヴェオリアで働く人々は、正しい判断基準を持っており、最適な意思決定を下す方法をよく理解しています。私の役割は、この三つの重要な資質に「磨きをかける」ためのサポートを提供し、資質を十分に発揮できる環境を作ることです。

Q: この新しい責務を果たすためにどのようなビジョンを持っていますか?

ヴェオリア・エンバイロメントは、事業の性質上、従来型の企業とは一線を画しています。私たちは、より持続可能な世の中にするために全力で貢献しています。私たちの挑戦は、長きにわたって相反してきた人類の発展と地球環境の保全を両立させることです。人類は、天然資源を使い果たし、地球を粗末に扱ってきました。人類は今、地球を守る必要があります。私たち人類は、自然環境を犠牲にして発展を続けてはならないのです。その代わりに知恵を働かせ、私たちが住む世界の生命の均衡を保全する方法を見いださなければなりません。これまでに挙げた理由により、ヴェオリア・エンバイロメントはこのビジョンに取り組むだけでなく、多くのパートナーとビジョンを共有する責任があると考えます。当社は世界中の持続可能な発展のベンチマーク、つまり、一人ひとりの模範的な発展と、環境の保全を組み合わせることができる企業になる必要があります。連携して取り組むことで、当社および当社のお客様が持続可能な発展の課題を確実に解決できるのです。

Q: 今後についてどのようなロードマップを計画されていますか?

2008年の経済危機以前に達成できていた収益を伴う成長を取り戻すことが第一の目標です。目標達成に向け、当社には二つの有利な点があります。それは、当社が参入している四つのビジネス分野で市場が成長していることと、ビジネスチャンスをつかむための優れた専門知識を持っていることです。一方で、経済危機以降、各ビジネス分野で最も潜在性の高いセグメントに合わせて戦略を調整し、焦点を合わせる必要がありました。当社がリーダーとしての地位を明確にするために、最も成長の見込みのある企業が含まれるセグメントに投資対象を絞り込む必要があったのです。さらに私たちは、事業のポートフォリオをよりすばやく最適化し、当社の今後の成長につながる有望な、景気変動に左右されにくい事業に集中しなければなりません。このアプローチにより、負債を増やすことなく、当社が選定した重点分野においてリーダーとしての地位を獲得し、強化できるほか、収益性を伴う成長を確かなものにするため、必要なリソースに継続投資できます。

Q: 各ビジネス分野のどのセグメントを重点対象として特定しましたか?

 重点を置いたセグメントは、環境サービスの最先端です。いずれも、需要が高いものの、供給側が未発達な状態です。課題が複雑で、解決するために最先端技術や特殊なノウハウが必要であるケースが多いためです。たとえば水分野では、大都市、特に欧州やアジアの大都市における包括管理契約や、新興国における産業分野のお客様の特有なニーズへのサポートです。廃棄物管理においては、多くの国、特に欧州と中国にとって大きな課題となっている有害産業廃棄物の処理とリサイクルが挙げられます。原料が乏しい場所では、家庭ごみの分別とリサイクルの強化が課題です。エネルギー分野では、主にフランス、東欧、北米におけるバイオマスを原料とした、あるいはコジェネレーションによる熱と電力の現地生産が挙げられます。輸送分野では、地域鉄道のほか、複合輸送を改善し、公共輸送機関の使いやすさを向上させるあらゆるソリューションがあります。最後に述べた二つの分野は、今の段階では当社に高い価値をもたらしていません。しかし今後最も重要な開発が実施される分野だと考えています。世界中にある都市の市長の80%が、交通と輸送が第一の課題であると話す日が来れば、当社の輸送事業が成長する可能性が明確に見えてくるでしょう。

Q: 今後数年のヴェオリア・エンバイロメントの主な強みは何ですか?

ヴェオリア・エンバイロメントは素晴らしい企業です!当社は価値を創造する源であり、一世紀半以上にわたり社会に役立つことを実証してきました。都市の廃棄物を管理し、有用性のある製品に変え、都会の密集地に飲料水を提供し、暖房によって快適性を確保し、人々がより良い形でよりすばやく移動できるようにしてきました。
当社のステークホルダーは、当社が経済的目標を達成することへの期待にとどまらず、今日の環境問題に対応する幅広いサービス提供に対して新たな期待を寄せています。そしてこの期待は希望を生みます。ヴェオリアは、持続可能な世界の実現に貢献しています。私たちにとって希望とは、課題を意味するだけではありません。当社に対するさまざまな期待にこたえられるように貢献したいと願う従業員のインスピレーションの源でもあります。私たちには、これらの課題にこたえる能力があると確信しています。当社は固有の資質を備えています。それは、極めて特殊な創造力の組み合わせ、環境のために革新する強力な文化、情熱を持って業務に取り組む人々の献身、主体性を促す企業全体の起業精神、企業として地元との結び付きを大切にすると同時に世界77カ国における存在感をうまく利用する力、そして環境と社会に対する責任を鋭敏に察知できることです。価値の創造、希望、インスピレーションは、相互に関連する要素です。インスピレーションがなければ価値は作り出されません。希望がなければインスピレーションはわかず、価値の創造がなければ希望は生まれないのです。この好循環こそ、当社の重要な原動力になっています。当社の事業が成功する理由は、それらすべてが役に立つからです。今日の企業は、経済的側面のみから考えるのではなく、すべてのステークホルダーの希望や期待にこたえる方法を模索する必要があります。そうすることで新たな領域を切り開くことができるのです。

ヴェオリア・エンバイロメントは、より持続可能で地球にやさしい世の中を作るために全力で貢献します。

347億8700万ユーロの連結収益(1)

20億5600万ユーロの修正後営業利益                 

77カ国に317,034人の従業員

(2010年12月31日現在)

(1)国際会計基準(IFRS)の定義に沿った継続事業収益