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グラミン・ヴェオリア・ウォーター

バングラデシュにおける給水パイロットプロジェクト

2008年4月1日、2006年ノーベル平和賞受賞者であり、バングラデシュのグラミン銀行の創設者であるムハメド・ユヌス氏、およびヴェオリア・エンバイロメントの会長兼最高経営責任者であるアントワーヌ・フレロは、グラミン・ヴェオリア・ウォーター社の設立を発表しました。グラミン・ヴェオリア・ウォーター社は、バングラデシュの最も貧しい農村地域に飲料水を提供する手法を考案することを目的とした合弁会社です。

汚染された真水

バングラデシュは自然が豊かな国です。豊富な地下資源を有しており、比較的浅く採水し易いところにある帯水層にも恵まれています。しかし、地質学的な理由によりほぼ全ての地下水は、危険レベルのヒ素に汚染されています。

その結果、現在3,000万から8,000万人のバングラデシュ人は、時には死に至るほど重篤なヒ素中毒に晒されています。

この問題に取り組むため、ヴェオリア・ウォーターとグラミン銀行の子会社であるグラミン・ヘルスケアは互いの強みと専門知識を集約し、バングラデシュの農村地域に住む低所得者向けに飲料水を生産することを決定しました。

ソーシャル・ビジネスの原理

今回の取り組みは、ムハマド・ユヌス氏が確立したソーシャル・ビジネスの概念を、飲料水の供給に適用する機会です。ソーシャル・ビジネスとは、最も貧しい地域社会が、施し物や一時的な補助金により市場経済から排除されるのではなく、そこで市場経済原理が機能するよう持続可能な解決策を提供するものです。ソーシャル・ビジネスの原理によると、社会の目的は利益を上げることではなく、社会全体が恩恵を被ることにあります。「損失なし、配当なし」というソーシャル・ビジネスの概念に基づき、飲料水の販売によってもたらされる利益はすべてプロジェクトの拡大、および他の農村での事業展開の資金として再投資されます。

設備のインフラは、ヴェオリア・ウォーターから地元住民に移転された技能と専門知識により現地で建設され、結果10件の雇用が創出されました

ムハマド・ユヌス氏とアントワーヌ・フレロがグラミン-ヴェオリア・ウォーター社の設立に関する契約を締結

プロジェクトの第1・第2段階では、首都ダッカの100キロ東に位置するGoalmari とPadua の集落の村民40,000人に飲料水を提供しました。この水は、世界保健機関(WHO)の勧告基準を満たしており、現地の生活水準に見合った価格設定を行っています。

配水管網により22塔の給水塔に水が供給されており、住民は自宅から50メートル以内に位置する給水塔から飲料水の提供を受けられる仕組みになっています。

このプロジェクトでは、住民100,000人に水を供給することを目指しています。

プロジェクトのご紹介

グラミン・ヴェオリア・ウォーターのプロジェクトは以下の書籍やビデオにて紹介されています。

書籍

ソーシャル・ビジネス革命―世界の課題を解決する新たな経済システム

ムハマド・ユヌス(著)

千葉 敏生(訳)

岡田 昌治(監)

早川書房

ビデオ

関係者のインタビューとともにグラミン・ヴェオリア・ウォーターのプロジェクトへの取り組みの様子が紹介されています。

ご覧になりたい方はこちら(日本語字幕)

講演

2011年7月22日、ソーシャル・ビジネス・フォーラム・アジア・イン福岡2011(SBFA)にて、ユヌス氏とソーシャル・ビジネスを展開する企業が一堂に会するフォーラムが開かれ、弊社社長クリスチャン・ジェルサレもパネリストとして参加しました。